集合住宅の税金R.M『修繕や改修』
2022.04.27
集合住宅の税金R.M『修繕や改修』
について解説しています。
税務上、集合型住宅では工事内容によって、
❶単年度で処理できる修繕費と、
❷数年次で処理される資本的支出がございます。
❶修繕費のケース
税金上、単年度で一度に経費処理できる利点があり、
節税効果がありますが、帳簿上の収益が減り
資産価値は下がる結果になる。
但し銀行等から融資を受けたい場合は注意がご必要です。
➤まず20万円未満ですか?
まずは修理や改良に要した金額が20万円未満であれば修繕費で落とせます。
➤修繕や改良の周期がおおむね3年以内か?
修繕費の額が20万円を超えてるとしても、
修繕や改良ががおおむね3年以内の周期で行われている場合には、
支出時に修繕費で落とすことが可能です。
所得税基本通達37-11(修繕費に含まれる費用)
業務の用に供されている固定資産の修理、改良等のために支出した金額の
うち当該固定資産の通常の維持管理のため、又は災害等によりき損した
固定資産につきその原状を回復するために要したと認められる部分の金額
(当該金額に係る損失につき法第51条第1項若しくは第4項(資産損失の必要経費算入)
又は第72条(雑損控除)の規定の適用を受けている場合には、
当該金額のうち、
これらの規定に規定する損失の金額に算入された金額を除く。)
が修繕費となる。
次に掲げるような金額は、修繕費に該当する。
(昭55直所3-19追加、昭57直所3-1改正)
➤60万円未満だったら修繕費になると
聞いたのですが、この点はいかがでしょうか?
今までの判断基準によっても判断できない場合には、
修理・改良等の費用が60万円未満の場合には、
経費で落とせるという通達があります。
(法人税の場合は、通達7-8-4)
❷資本的支出の例
例)賃貸アパートの改修工事を800万円かけて行った。
工事内容の内訳は、
外壁塗装(通常の維持管理のためのもの) ・・・・500万円
三度塗り(下塗り、中塗り、仕上げ塗り)
の3回塗りが一般的です。
結露防止や防音性を高めるため、
通常の窓から2重窓にした窓工事・・・・・・・300万円
所得税基本通達37-10(資本的支出の例示)
業務の用に供されている固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち、
当該固定資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなると認められる部分
に対応する金額が資本的支出となる。資本的支出は税金取締られ役である。
(1)建物の避難階段の取付け等物理的に付加した部分に係る金額
(2)用途変更のための模様替え等改造又は改装に直接要した金額
(3)機械の部分品を特に品質又は性能の高いものに取り替えた場合
のその取替えに要した金額のうち通常の取替えの場合
にその取替えに要すると認められる金額を超える部分の金額
(注)建物の増築、構築物の拡張、延長等は建物等の取得に当たる。
●前年(前期)末取得価額とは?
前年末取得価額または前期末取得価額は、前年(前期)末に有する
固定資産の当初の取得価額である原始取得価額と
前年末(前期末)までにした資本的支出の合計額のことです。
税務一覧を紹介いたします。
➤前年(前期)末の原始取得価額+すでにした資本的支出の合計額
前年(西暦)末取得価額の10%以下の金額の計算例
計算条件
建物 前期末帳簿価額1,500万円(当初の取得価額は5,000万円)
過去の資本的支出 前期に1,000万円
今期に修繕費か資本的支出か判断できない支出が800万円生じた。
計算
(5,000万円+1,000万円)×10%=600万円<800万円
➤計算例
前提
建物 前期末帳簿価額1,500万円
(当初の取得価額は5,000万円)
過去の資本的支出 前期に1,000万円
今期に修繕費か資本的支出か判断できない支出が800万円生じた。
計算
(1)支出金額の30% 800万円×30%=240万円
(2)前期末取得価額 (5,000万円+1,000万円)×10%=600万円
いずれか低い金額 (1)<(2) ∴(1) 240万円
修繕費の金額 240万円
資本的支出の金額 800万円-240万円=560万円
※銀行融資を受ける場合の注意点(RWJ)
事業への融資は、会社の業績が良い時に審査が通ることが多く、修繕費として一括して費用計上をした年度に収入が少なかった場合は、銀行などから融資を受けようとしても、決算上、営業不振であるととらえられ、融資を断られてしまう可能性が高くなってしまいます。ご融資をご予定の方は、上記の理由により塗装にかかった費用を資本的支出として資産に計上し、減価償却費として調整していったほうが、有利になることも考えられます。
このように、一時的には節税ができると考えて修繕費として経費を計上する方法もありますが、近い将来に融資を申込む予定がある場合や、収入の変動が激しい会社の場合には、後から柔軟に対応できる方法である資本的支出による費用計上を選ぶことによってメリットが出てくることもあるわけです。
運営会社について
(外壁塗り替えドットコム)は、広告主の株式会社リョーズワークスが「 外壁塗替え」を皆様により私たちの業務内容を知って頂きたく東京都にお住いのお客様に向けて運営する大規模修繕専門のサイトです。
法令改正に伴う税制の変更がございますので、
必ず専門の税理士さんにご相談の上、
ご判断くださいますようお願い申し上げます。 続きを読む
本社所在地
〒108-0072
東京都港区白金1-15-30 ローマン白金201
代表者 代表取締役 社長 田中 亮
営業所:東京都内Japan
ティーム名:リョーズワークスジャパン
この記事の筆者: RyosWorksJapan co.,LTD
設 立: 2010年4月
資金: 1500万円